先日、とある飲食店でカードで支払いをしようとしたら、カードだと1割増しになるという説明を受け、しぶしぶ現金で払うということがありました。
日本では、たしかにそういうお店ってあります。個人でやってるような小さな居酒屋やバーなんかではまだちょこちょこありそうですね。
その時は手持ちにキャッシュがあったので何も気にせず払ってしまいましたが、後から気になってちょっと調べてみました。
クレジットカードの手数料とは?
カード会社の貴重な利益
そもそも、普段1万円の買い物をしても、現金でもカードでも1万円を払います。よくよく考えると、カード会社はどうやって利益を上げているのでしょうか?
カード会社はカードを使ってもらえると手数料をもらうシステムになっています。それがまさにカード会社の利益になるわけですが、この手数料はユーザーではなくお店が払うことになっています。つまり、お店にとってみれば、お客さんが現金で払うよりカードで払う方がちょっと損する仕組みなんです。
手数料はどれくらい?
手数料は、実は業種によって違うのです。水商売系やバーなんかは10%ほどになるケースも。通常の飲食店でも5%ほどと言われています。逆にコンビニは1%と言われています。クレジットカード会社は、回収のリスクが高いと思われる業種の手数料を上げている、ということになっているわけですね。
それにしても、なかなかの手数料ですよね。1万円の飲み代で1000円も手数料をお店が負担するのはなかなか大変です。
実は知らない、クレジットカード手数料のルール
手数料はだれが払うもの?
あまり知られてないですが、クレジットカードの手数料にはいろいろルールがあります。その中の一つが、カード利用者、つまり消費者に手数料を負担させてはいけないのです。
でも手数料を求められたけど…
もしお店から手数料を求められたら、断る権利があります。もしうっかり払ってしまった場合は、クレジットカード会社に通報するという手もあるそうです。
ただ、それで手数料分が返金されるかというとまた別な話です。
では現金だとポイントアップはどうなの?
家電量販店などで、現金で買う方がカードで買うよりポイント還元率が高い、というサービスがあります。ではこれは規約違反なのかというと、違反ではありません。あくまでこれはポイントであり、手数料ではないということなのでしょう。ただ、ちょっとグレイゾーンなところではあるかもしれないですね。
じゃあお店はなぜクレジットカードを導入するのか
こうして手数料を考えると、お店としてはクレジットカード導入はちょっと損してるんじゃないかと思いませんか?お店にとってはクレジットカードを使えるようにすることでどのようなメリットがあるのでしょうか。
カード利用者は手持ちがなくても買ってくれる
クレジットカード・デビットカードがあれば、手持ちのキャッシュがなくても購入することができます。当たり前の話ですが、現金しか使えなければ、手持ちの現金以上のものは買ってくれません。そのため、たとえ手数料を払ったとしても客単価を上げることができる可能性が残るのです。
防犯にも最適?
カード決済は、レジにお金がたまりません。レジのお金を減らすことで、強盗対策になっているという意見もあります。キャッシュは盗まれてしまったらそこまでですが、データ上のお金は盗むことはできませんからね。
使わざるを得ないネットショッピング
昨今はインターネットショッピングも盛んです。代引きや銀行振り込みにしか対応してない個人商店もたしかにありますが、インターネットショッピングはクレジットカードとの相性が抜群。お店としては利便性を考えると、やはりクレジットカードを導入せざるを得ない、ということもあります。
まとめ
お店の気持ちを考えると、いくら加盟店規約違反としてもちょっとかわいそうな気も。ただ、実際のところ、会計時にカードだと10%アップすると言われても、それが手数料代なのかどうなのか、どんぶり勘定で会計をするようなバーだと難しいですよね。なのでやっぱりなんだかんだでグレイゾーンなのかなとも思います。
ただ、ルールとして、手数料を客が払うのは違反だということはあまり知られてないことです。利用者もしっかりルールをしることで、健全な売買につながります。もしお店に手数料を求められたら…みなさんならどうしますか?